真の声を聴け
宗教のチラシみたいな題名ですが、違います。SpeakingというSkillで大事になるのは、Ideaをいかに効率よくまた高速で英文にプロセスできるか、そしていかに正確に英語のルール(アクセント・イントネーション・発音)でvocalizeできるかということに尽きるわけです。そのために役立つことを前のページで簡単に触れました。さて、ここではそうしてvocalizeされた音を他人の耳で聞いてみることを通してcalibrateしてみましょう。
- 小学校低学年の頃でしょうか、新しい物好きの親父がカセットテープレコーダーなるものを買って帰ってきました。早速、家族全員でカセットレコーダーの周りを取り囲み緊張気味に声を吹き込んでみました。そしていよいよ再生です:
- 私以外の家族全員の声はそのとおりに撮れているのに自分の声だけなんか妙です。変な声です。親父に自分が聴いている自分の声と周りの者が聴いている声は違うんだ、と言われました。会話の後に続くゲラゲラという笑い声の再生を聴きながら、なんだか恥ずかしいような、がっかりしたような変な気持ちになったのを覚えています。
- まだ未完成の外国語の発声です。生まれてからず〜っと話してきた母国語と違い、自分のOutputに対してのfeedbackもまだ十分でありません。だからこそなおさら録音して聴いてみる価値があります。
- 何かを読むのもいいでしょうが、英会話学校などに通っている人であればそのときの会話などがいいです(その方が台本なしでより自分のとっさの発声がよく出ます)。
- 私も今でもたまにやりますが未だに自分の癖は抜けてないことがよく分かります。これはなかなか直りにくいようですが、それでもそのことを知っているといないとでは違いが出ます。
- 私の場合は次のようなことが分かります:
- イントネーションは外してはいないが、自分で思っているよりフラット(これは殆どの日本人はこの傾向があると思いますが)。ただ相手によって、こっちのイントネーションが米語や英語の間をいったりきたりすることがあり、あんた誰?って感じ。
- 母音には耳につく間違いは無いが、子音が曖昧な場合がある。例えばtとd…日本語の「タ行」の発音に比べ、アクセントのきている「t」の音はより強いですから意識が必要。また2重子音が曖昧。「tr...」とか「st...」とかね。
- 米語特有の「r」のいわゆる巻いた音は非常に弱い。まぁ、巻く気もさらさらないのですが。
- これを定期的にやっておくと、自分でも気がつかない癖を直すのにとてもいいと思います。前にも言いましたが、中級者くらいで実力以上に自信がついてしまった人で、全ての母音に「r」の音をかませてめちゃめちゃ嫌らしい発音になってしまっている人がいますが、是非この方法でチェックして自信度・発音をを適正に戻しておくといいでしょう。いわゆる自分の技量やOutputにfeedbackが効きにくいタイプの人なわけですから、そのままにしておくと全体の習熟も遅いです。
- いまは昔と違って、ボイスレコーダー・プレーヤーで非常に小型の物が出ていますので簡単にどこでもできます。私も使っていますが特にMP3対応の物はとても便利です。